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美容・健康コラム

脂肪肝そのままにして大丈夫?【リスクと予防法|奈良宣言2023】

皆さん、あなたの肝臓は大丈夫ですか?

脂肪肝は放置すると肝硬変や肝がんのリスクを高める危険な状態です。「奈良宣言2023」ではALT30以上での早期発見が推奨されています。脂肪肝の原因や予防方法を詳しく解説します。

自分はお酒を飲まないから大丈夫、検査したけどこれぐらいの数字なら大丈夫、太っていないから大丈夫、体も元気だしどこも痛く無いから大丈夫なんて思っていませんか?

奈良宣言2023

今年6月に日本肝臓学会総会で「奈良宣言2023」が発表されました。
これは血液検査の肝臓の数値ALTが30を超えたら要注意という早期発見をよびかける宣言です。

ALTが30を超えると懸念されるのが「脂肪肝」

ALTが30を超えると懸念されるのが「脂肪肝」です。
これは肝臓の細胞内に脂肪蓄積が起こった状態です。
この状態が続くと肝臓に炎症を起こすことがあり、細胞が壊れて繊維質となって硬くなり、
結果『肝硬変』や『肝がん』につながる恐れがあります。だから初期の段階で対処する必要があります。

健康診断や人間ドックの血液検査でALT30を超えたら、無視しないでかかりつけ医に相談しましょう。

以前は肝臓の状態(脂肪・硬さ)を詳しく調べるには入院して肝生検(腹部に生検針を刺し、肝臓の組織の一部を採取する検査)を行なっていましたが、

今は入院しなくても、外来で超音波エラストグラフィ、MRIエラストグラフィで簡単に検査できるようなりました。(当院では超音波エラストグラフィの検査可能です)

脂肪肝にはどんな人がなりやすいのか

◯お酒を飲まなくても肝臓障害を起こす「NASH(非アルコール性脂肪肝炎)」という病気があります。

太っていないのに肝臓に炎症が起きている「痩せ型NASH」の人も日本人に多く増えています。

女性では閉経後に脂肪肝やNASHになる人が多い傾向です。

そのため、お酒を飲まない、太っていない人も油断は禁物です。

糖尿病・高血圧症・脂質異常症などメタボリックシンドロームの人もNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)になりやすいので注意が必要です。

脂肪肝にならないために、どんなことに注意したら良いのか

では、どのようなことに注意をしたら良いのでしょう。やはり基本は『食事と運動』です。

食事は、まず食べ過ぎに注意しましょう。特に糖分を多く含む清涼飲料水、缶コーヒー、果物。油を多く使う揚げ物などを控えましょう。そして緑黄色野菜や青魚を積極的に摂るようにすると良いでしょう。運動は、ウォーキングやジョギングや水泳などを週に3~4回、30分以上、他に筋肉トレーニング、ヨガなどもおすすめです。

まとめ

脂肪肝はお酒を飲まない人でも発症する可能性があり、特にメタボリックシンドロームの方や閉経後の女性に多く見られます。食事と運動を中心に生活習慣を見直し、早期発見・対処が重要です。

当院では超音波エラストグラフィを用いた肝臓の精密検査が可能です。ぜひ健康診断の結果を確認し、不安があればご相談ください。

 いつまでも健やかな毎日をお過ごしくださいね。

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