予防接種
予防接種について
予防接種は社会に影響が大きい疾患に対して、人類が英知を結集して開発してきたものです。予防接種によって疾患を防ぐことができれば、その人自身が疾患の苦痛を回避できますし、治療に時間や費用を使うことも避けられます。また、感染症が拡大することによって大切な家族や知人がダメージを受けることを防ぐうえに、社会の機能が停止するリスクも軽減します。
つまり、予防接種はご自身を守るとともに、社会を守るものであることを踏まえて、ぜひ積極的に接種をしてください。
当院で行っている予防接種
- インフルエンザ
- 新型コロナウイルス
- 風疹
- 麻疹
- 水痘
- 帯状疱疹
- 日本脳炎
- 4種混合
- 2種混合
- B型肝炎
- おたふくかぜ
- ロタウイルス
- 高齢者肺炎球菌
- 子宮頸がん など
詳しくは当院までお問い合わせください。
受付は、お電話にて承っております。
お気軽にご連絡ください。
- 診療時間
- 9:00~12:00/15:00~18:00
※火曜・金曜の午後は、16:30~19:30まで診療
※健康と美容などの相談(午後より予約制)行っております。 - 休診日
- 水曜・土曜午後・日曜・祝日
子どもの予防接種も受け付けております
風疹・麻疹・水痘・日本脳炎・4種混合・2種混合 など
持ち物
- 母子手帳
- 予防接種の手引き
帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹ワクチンは、50歳以上の方を対象として当院も推奨しています。過去に水ぼうそうにかかった人は帯状疱疹ウイルスへの免疫ができていることが多いですが、その効果は年齢が上がると低下していきます。そのため50歳以上の方はワクチンを接種することによって免疫を再度強化することが推奨されているのです。
ワクチンの種類としては、病原性を完全に取り除いたもの、病原性を弱めたもの、成分の一部を除去したものの3種類があります。
予防接種を受けていても帯状疱疹を発症する可能性はゼロにはできません。とはいえ、ワクチンを接種していることによって、発症の確率を低減することが可能ですし、重症化を防ぐ作用も期待できます。
帯状疱疹について
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する疾患です。このウイルスに初めて感染したときには帯状疱疹ではなく、水ぼうそうを発症します。水ぼうそうは子どものときにかかる人が多く、多くの場合1週間程度で治ります。しかし水痘・帯状疱疹ウイルスは体内に潜伏し、年齢が上がったことや疲労・ストレスなどで免疫力が下がったときに帯状疱疹として発症することがあります。
帯状疱疹は赤い湿疹を生じるだけでなく、激しい痛みを伴うことがあります。帯状疱疹を発症すると免疫ができるので再発の可能性は低いですが、免疫の状態が低下した場合には再発することもあり得ます。
帯状疱疹ワクチンの種類
生ワクチン
- 特徴
-
- ウィルスを弱毒化
- 免疫抑制患者には接種不可
- 予防効果約50〜60%
- 1回接種(皮下注)
- 副反応比較的少ない
- 弱毒生ワクチンが5年程度で減弱するので5年後の再接種が必要です
- 料金
- 7,500円(税込)
不活化ワクチン
- 特徴
-
- ウィルスを無毒化
- 免疫抑制患者にも接種可能
- 予防効果90%以上
- 2回接種(筋注)
- 副反応(痛み、発熱、筋肉痛、倦怠感)が出やすい
- 料金
- 22,000円(税込)× 2回(通常2ヶ月間隔)
生ワクチンと不活化ワクチンの違い
生ワクチン | 不活化ワクチン | |
---|---|---|
特徴 | ウイルスを弱毒化 | ウイルスを無毒化 |
免疫力が低下している方 | 接種不可 | 接種可能 |
予防効果 | 約50~60% | 90%以上 |
接種必要回数(方法) | 1回接種(皮下注) | 2回接種(筋注) |
値段 | 7,500円(税込) | 22,000円(税込)×2回(通常2ヶ月間隔) |
副反応 | 比較的少ない | 痛み、発熱、筋肉痛、倦怠感が出やすい |
子宮頸がんワクチン
について
子宮頚がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が原因とされています。感染自体は性的接触がある女性の半数以上に見られるので、決して珍しいわけではありません。
ヒトパピローマウイルスには複数の種類があり、ワクチンは子宮頸がんを起こしやすいウイルスに対して開発されています。
日本では3種類のワクチンが承認されており、感染前に使用することが効果的です。
子宮頸がんについて
子宮頚がんは、子宮の入り口である子宮頸部にできるがんです。子宮にできるがんには、子宮頸がん以外にも子宮体がんもありますが、子宮頸がんの方ができやすいことが知られています。
子宮頸がんの発症は、過去には40~50歳代がピークでしたが、近年は20歳代以降の女性に増加傾向が顕著で、ピークも30代後半まで下がっています。
日本では毎年1万人程度の女性が子宮頸がんを発症しており、死亡者数も3000人程度見られることから、ワクチンによる予防が推奨されています。
子宮頸がんワクチンの種類
サーバリックス(2価)
- 特徴
-
- 組換え沈降2価 ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン
- 予防できるHPV:16・18高リスク型がん関連
- 国内販売:2009年12月
- 料金
- HPVワクチンは定期接種の対象となっているため、対象年齢の女性なら公費(自己負担なし)で接種することができます。日本で対象となる年齢は、小学校6年生~高校1年生相当です。また、過去に定期接種の機会を逃した方も、同じように公費でワクチン接種することができる制度もあります。
ガーダシル(4価)
- 特徴
-
- 組換え沈降4価 ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン
- 予防できるHPV:16・18高リスク型がん関連 6・11低リスク型
- 国内販売:2011年8月
- 料金
- HPVワクチンは定期接種の対象となっているため、対象年齢の女性なら公費(自己負担なし)で接種することができます。日本で対象となる年齢は、小学校6年生~高校1年生相当です。また、過去に定期接種の機会を逃した方も、同じように公費でワクチン接種することができる制度もあります。
シルガード9(9価)
- 特徴
-
- 組換え沈降9価 ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン
- 予防できるHPV:16・18・31・33・45・52・58高リスク型がん関連 6・11低リスク型
- 国内販売:2021年2月
- 料金
- HPVワクチンは定期接種の対象となっているため、対象年齢の女性なら公費(自己負担なし)で接種することができます。日本で対象となる年齢は、小学校6年生~高校1年生相当です。また、過去に定期接種の機会を逃した方も、同じように公費でワクチン接種することができる制度もあります。
インフルエンザワクチン
について
インフルエンザワクチンは、インフルエンザを予防する手段として有効です。接種から予防の効果が出るまで2週間程度を要すること、その後5ヶ月程度効果が期待できること、インフルエンザのピーク時期を考慮して摂取することをおすすめします。
インフルエンザには、A、B、Cの3つの型があり、それぞれに亜型も存在します。C型が大きく流行することはまれですが、A型、B型のどちらが流行するかは年によって異なります。そのため、ワクチンの準備は傾向を踏まえて行われます。
インフルエンザについて
インフルエンザウイルスが病原で起こる疾患です。A型、B型、C型の3種類があります。潜伏期は1~3日くらいで、患者が咳をしたりするとウイルスが空中を浮遊し、それを人が吸い込むことで感染します。治療は症状出現後2日以内に開始します。
インフルエンザワクチンの予防接種である程度は防げますが、その年によって流行する菌の型が違うため万能ではありません。体の弱い人は、流行している時に人混みに出るのを控えた方がよいでしょう。